思ったこと、考えたこと。

日々思ったことや考えたことを日記代わりに綴っていきます。がんばります

思惟

マイ・ブロークン・マリコについて

「マイ・ブロークン・マリコ」という漫画がなんだか話題になっているので読んでみた。・・・断片的な回顧や台詞からシイノとマリコの共依存的な関係や、シイノという人間の生い立ちがうっすらと垣間見えてくる仕掛けになっている。 マリコが性的虐待を受けた…

映画「ふたりのベロニカ」「ソフィーの選択」を観た。「ソフィーの選択」のような映画に出会えてよかったと思う。どちらもポーランドのクラクフ出身の女性が主要人物として登場することは奇妙な符号だ。 不思議なドッペルゲンガーの関係を描いた「ふたりのベ…

ジョゼフ・コンラッド「ロード・ジム」を読んだ。人生の営為は自身の認識と行為に裏打ちされており、生を十全に汲みつくすにはその二者とも欠かすことのできない車の両輪のようなものだ。私はいまの今まで、文学は認識の方にのみ関わると考えていたが、そう…

「はじまりへの旅」のラストシーン

ヴィゴ・モーテンセン主演の「はじまりへの旅」は俺がかなり気に入っている映画の一つだが、それはラストシーンがとりわけ素晴らしく、観客が受ける印象を複雑なものにさせているからだ。かつての家族団らんの回復と大団円を予期させるような、いかにも感動…

「ゲド戦記外伝」の思い出

アーシュラ・K・ル=グウィン「ゲド戦記」は、俺が再読した数少ない小説のうちのひとつで、第一巻や第四巻を読了後の寄る辺なき寂寥感はいまでも手にとるように思い出すことができる。 だが、当時(中学生だっただろうか)の俺に胸の苦しみを与えてもっとも悶…

カポーティ「遠い声 遠い部屋」を読んでいる間、この小説について将来思い返すことはないし、またその価値もないだろうと思えるくらいに読書が苦痛で、読了後の印象もまるで掴みどころがなく途方に暮れていたことを思い出す。それから何年も経った今になって…

旧約聖書における歴代預言者のことが気になってきて「エレミヤ書」を読んだ。「エゼキエル書」を読む。 ズヴェーヴォ「ゼーノの意識」の新訳が岩波文庫から発刊されていた。俺が自宅に所持しているのは1978年の集英社世界文学全集の一巻に収められたもので、…

「ナルニア国ものがたり」と旧約聖書

小学生のころ、学校で毎日15分程度もうけられる読書の時間に、C・S・ルイス「ナルニア国物語」を一生懸命に読もうとしていたのだが、どんなに集中しても内容がなかなか頭に入ってこないので、とうとう第4巻「銀のいす」の中盤で投げ出してしまったのだった。…

クライミングで強くなれずに悔しい! 悔しさのあまり、歯ぎしりするときに不意に涙がこぼれ落ちそうになるくらいだ! 俺が今までに読んできた古今東西数百冊の文学作品で描かれている、えも言われぬ豊穣たる心象風景や、感情の巧妙な論理など、クライミング…

ノートPCを買った。あと映画化できそうな壮大な夢を見た。

HuaweiのハイスペックノートPC Matebook14を購入した。これまで3年間使ってきたノートPCのCPUスコアは2742(Core i7 5500U)なのに対して、 Matebook14のCPUスコアは19138(AMD Ryzen 7 4800H)である。実際にCINEBENCHで比較してみると、マルチコアでのスコ…

今日は買い物で少し遠出をして、寄り道がてらいつもとはちがうジムでボルダリングしてきた。2級を3本落とすことができた。3級まではジムによってグレード感がまちまちなのだが、2級になるとどのジムも難度がぴたりと合致してくるのは面白い。 俺の外岩での最…

シオランが俺と同じようなこと言ってた

E.M.シオラン「歴史とユートピア」を読んだ。奇縁なことに、俺がときどき訪問しているブログの執筆者もシオランの紹介本をつい最近に読んでかれの思想にいたく共感したそうだ。このブログ主は三島由紀夫が好みの作家だということで、もし私が彼女と話す機会…

いまだに「ラ・ラ・ランド」を観る気が起きないのは、俺が流行りものを敬遠しがちで、数年経ってだいぶ世間のほとぼりが冷めた頃にようやく興味が湧いてくるという、天の邪鬼になりきれないひねくれ者だという理由以外にもありそうだ。 問題は映画の予告編で…

"Wir sind ein Volk"

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の「ボーダーライン」、ピーター・バーグ監督の「キングダム」、ドキュメンタリー「ラッカは静かに虐殺されている」を観た。 明日からタイへ一ヶ月の単身出張。試作と評価の計画を遂行できるかたいへん不安である。週末はバンコクの…

バンコクのスクンビット通り、プロンポンで起きたこと

私の声は発されるやいなや、空気中でたちまち腐敗し始め、他者に届くころには老いさらばえて弱々しく、意味は原型をとどめずに損なわれているのかもしれない、ちょうど大音量の重低音が鳴り響くディスコで、私の声が肩を並べた隣にさえ聞こえることなくかき…

出張の際に会社から支給される宿泊代は、これまで出張先の地域ごとに定められていて、実際の宿泊費に関わらず固定額だった。それが、営業利益の目標に到達するためという理由で実費支給になるという。宿泊をともなう出張というのは、私生活を大きく拘束され…

就活の極意

この時期になると、就活で苦戦している学生のブログ記事を読んでは、自分のときはどうだっただろうかと嫌な思い出が湧き上がってくるのを、学生に対するわずかな優越感で抑えつけている。 いいか就活生よ、きみたちが書類選考を楽々と通過できる程度のレベル…

月曜日は仮病で休んだとはいえ、実は金曜日から週末にかけて風邪の兆候はすでにあったのだ。それが火曜日になってからいっそう咳がひどくなり、かなりつらい。ちゃんと治るまで休んだほうがいいのかな ミロラド・パヴィチ「風の裏側」を読んだ。

分散投資においては、暴落したときでも淡々と株式を買い増し続けるのが良いとよく言われるが、本当にそうだろうか? 一定期間ごとに定額の投資を積み立てていくドルコスト平均法はリスク分散の手法としてよく挙げられるが、これは投資にともなうリスクを時間…

俺はこう思うのだが、自動車の内壁一面にモニターを取りつけて、あたかも透明なボディの車両に乗っているような環境を作り出せないものだろうか。自動車外部に取りつけたいくつもの小型カメラから取得したデータを同時に画像処理して、運転者からは直接見え…

製造ばらつきの何が問題なのか

製造ばらつきの問題は、良品の歩留まりを下げる直接的な不良要因を分析してもなかなか可視化されない。仕様規格外となる不良が、最終検査工程でようやく判明するケースを考えてみよう。このとき、各中間工程の製造データをそれぞれ単独で評価しても、たいて…

パクリ疑惑洋楽の2曲について

中国の経済政策は、かつてのソ連による計画経済といったいどの程度まで類似しているのだろう。ハイエクがまだ生きていたら、いまの中国についてどのような未来を予測するのだろうか。 Taylor Swiftの"You Need To Calm Down"がM.I.Aの"Paper Planes"をパクっ…

日本の労働生産性が低いのは、労働集約型産業の就業者数が多いから

労働生産性は国や産業ごとに異なり、産業別にみた労働生産性の分布もまた国によって大きく異なる。たとえば、日本の化学工業の労働生産性はアメリカに匹敵する高水準を誇るが、サービス産業においては著しく劣り、アメリカはおろかドイツやイギリスにも及ば…

右から来たものを左へ受け流すだけの伝言ゲームみたいな中学生レベルの仕事を毎日たらたらやって、月給30万に加えて半年ごとにボーナス60万もらえるとか、頭おかしなるで。こんな仕事にキャリアも目標もあるかボケが。 俺の唯一の生きがいはクライミングと文…

5月中旬の決算発表を受け、ただでさえ底辺すれすれのJDIの株価がさらに下がった折に、遊び半分でJDIの株式を買っていたのだった。近いうちに中国・台湾の企業が出資をする見込みだというニュースを当てにしたのだが、よくよく考えればこんな債務超過の企業は…

アメリカ商務省によるファーウェイへの輸出規制がさらに拡大・強化されて、うちの会社の製品がファーウェイ関連会社へ出荷できなくなったら、事業部がまるごと消滅しかねないのだがwおらすげーワクワクしてきたぞ!

大阪大学法科大学院を受験しようとするが、願書を提出しておらず試験当日に受験できないという夢を見た。 どういう夢だよ。大学に未練もってるのかな俺

職場の歓送迎会で4000円も5000円も取るのやめてくれないかな。たとえ半年に一回の頻度であっても、価値がないと感じるものに金を出すことは耐えがたい。次回からは問答無用で欠席しよう。 ときどき読むブログの筆者は三島由紀夫や寺山修司、太宰治がお気に入…

その指摘は正しい。この青い円形膜のゆがみは、重力ポテンシャルのアナロジーであって、教師が冒頭で述べているような「質量による空間のゆがみ」を表したものではない。たしかに一般相対論では重力を時空間のゆがみとしてとらえることはできるが、古典的な…

だめだ、一時は車の購入を検討したが、やはり維持費が高すぎて買う気が萎えていく。山へ行くときは山岳会の仲間に乗せてもらうのが一番いい。もしくはレンタカーやカーシェアだ。金がよっぽど余ってないと車なんて買うもんじゃない。