思ったこと、考えたこと。

日々思ったことや考えたことを日記代わりに綴っていきます。がんばります

小川山と甲府幕岩でポンコツクライミング

9月12-13日に小川山と甲府幕岩へフリークライミングしに行ってきた。そのときの成果は以下の通り。初日は小川山の裏八幡岩と涸沢岩峰5峰で登り、翌日は甲府幕岩の4幕エリア周辺で登ってきた。そのときの成果は以下の通り。トライ回数は少ないうえに完登できたのは5.10aのひとつだけという散々な結果だったが、それでも楽しかった。沢登りよりもフリーのほうが楽しいだろうが!

 

■裏八幡岩

ねこやまクロさん (5.10a)=オンサイト

生ハム (5.13a)=テンションをかけつつトップアウト。1回だけのトライ。ムーブをばらせたのは良かった。花崗岩の5.13を触るのは初めてで、たいへん貴重な経験ができた。5.13aというグレードは甘いと言われてるみたいだけどマジかよ・・・・

 

■涸沢岩峰5峰

心の声 (5.12a)=テンションをかけつつトップアウト。1回だけのトライ。

 

■甲府幕岩

シルキー (5.11c)=以前にすでに完登しているが、アップ代わりに再トライ。岩がしけっていてコンディションが悪く、テンションをかけつつトップアウト。

風になれ (5.13a)=4ピン目から上が登れず敗退。

Pasta Cortado下部 (5.11d)=中間部の終了点までだと5.11dらしい。オンサイト

Pasta Cortado (5.12b)=取り付きから最上部までつなげて登ると全長30mのルートになる。2回トライするが登れず。上部の核心部一手の強度がきわめて高く、5.12bは納得のグレード。

越後 水無川滝沢

8月23日に越後駒ヶ岳ふもとの水無川滝沢を登ってきた。本当はオツルミズ沢を狙っていたのだが、22日は早朝から雨が降り続いており、さらに午後から1mmの降雨予報だったので突っ込む勇気がなく中止。代わりに初日はオツルミズ沢出合い手前の本流にある大釜で水遊びをし、23日に日帰り装備で水無川滝沢を登ることになった。

結果的にこの土日はほとんど晴れで、オツルミズ沢に入渓しても問題なく登れたと思う。悲しすぎる。

 

これまで岩登り、アイスクライミング、雪稜に沢登りと、多くの人と実に色んなルートを登ってきた。だがいま、俺が目標としているルートに行ってくれるパートナーがひとりも見つからないことに愕然とする。俺のまわりに強いクライマーがいないとは思わない。では俺に人間的魅力がなく、困難なルートにともに挑戦するに値しないと思われているのだろうか。単に俺が引っ込み思案で、自分が本当に行きたいルートを真摯に仲間に伝えられていないだけなのだろうか。

俺は鹿島槍北壁主稜に登った。冬の滝谷も登ったし、米子不動や錫杖岳1ルンゼ、七丈ノ滝沢といった困難なアイスルートも登った。フリークライミングでは5.13のスポートルートを登れるし、5.12bのトラッドさえ登った。一介のサラリーマンとしてはもう十分すぎるほどなのかもしれない。だが、まだ足りない。まだもう少し上へ行ける気がする。その思いが途方もなく俺を焦燥させ、いらだたせ、下界での生活をいっそう無気力なものにさせる。

映画「さらば、わが愛/覇王別姫」について

映画「さらば、わが愛/覇王別姫」を観た。

小豆子=程蝶衣は京劇の総合芸術としての境地に魅入られ、女形の役に強い誇りをもっている。かれは、京劇が中国文化の正嫡としてその美的価値を現代に伝える主導的な地位にあることを強く望んでいたが、激動の時代にあって願いが叶うことはない。旧清朝の宦官、京劇界重鎮の批評家、日本軍の将校、国民党の軍人、中国共産党員と、時代とともに目まぐるしく変わる権力者の顔ぶれを前に、小豆子は求めに応じて虞美人を演じつづける。その芸能が尊ばれて丁重に扱われるか、物見遊山的に粗雑に囃し立てられるのか、あるいは跡形もなくなるほど苛烈に弾圧されるのかは時代の空気や為政者が左右するのであって、京劇自身が決められることではなかった。この意味で、京劇の存在は悲運の虞美人そのものである。ただし、みずからの意思で貞操を貫く忠節と可憐さの象徴ではなく、なにひとつ自分で選び取ることも許されない屈従の象徴としての虞美人である。劇中劇における虞美人は、戦のときにはいつも項羽に付き随い、片時もそばを離れることがなかった。項羽の正妻ですらなくひとりの妾でしかない虞美人は、つねに項羽というひとりの男の身を案じ、かれにしおらしく語りかける言葉を発するのみで、国や政治について語るすべをもたない。虞美人が項羽に先んじて自刎することは悲劇性を高める要素になれど、項羽亡き後にも虞美人が生き永らえてしまっては物語として成立しえない。彼女は項羽にとっての愛妾という関係性のみで存立する人間であり、項羽から引き離された虞美人は虞美人としての美しい固有の価値を単独ではもはや保てないということだ。京劇もまた同様に、その優れた芸術性だけで政治とかかわりなしに自立することはできず、そのつど時代の権力者に迎合しながら耐え忍ばねばならぬものだった。

ひるがえって、虞美人を演じる程蝶衣自身は、項羽を演じる段小樓に心を寄せ、かれにとっての虞美人になることを切望しつつも、その執心はつねに宙吊りにされたまま成就されることはない。かれは段小樓と片時も離れることなく、死ぬまでともに歌いつづけることを望んでいたが、段小樓が愛するのは元娼婦の菊仙であって、"男として生を受けた"程蝶衣ではない。むしろ、ときの権力者に対して娼婦のように媚を売り、春さえも売っていたのは程蝶衣自身だった。そして段小樓という男が実は、"力は山を抜き 気は世を蓋う"と垓下の歌で嘆いてみせる項羽の威風からほど遠い人間だったことは皮肉である。かれは共産党による熾烈な迫害を苦にして、京劇と運命をともにすることなく、生き延びるための裏切りに手を染めた。京劇が四面楚歌の状況で完全に屈服するまさにそのときに、段小樓が項羽のような潔い勇壮さも、自分の運命を受け容れる堂々たる度量も持ちあわせていない凡人だったことが露呈するのである。もし文化大革命時の段小樓の振るまいを項羽の英姿に重ね合わせることが程蝶衣に少しでもできたのなら、程蝶衣はこのとき自害することで、内に抱くひそやかな想いと心中を遂げることもできたかもしれない。それは京劇文化にとって不幸なできごとではあるだろうが、現実と演劇の垣根を飛びこえ、裏側から真に虞美人と合一する最後の猶予だった。実際は、程蝶衣自身も京劇を裏切って弾劾から無様に生き延びることで、かれが虞美人となる機会が訪れることはついにない。程蝶衣と段小樓は、激動の時代の暴力に屈従を強いられ、ときには率先して迎合することでひどく堕落した存在へと徐々に落ちぶれていく。項羽と虞美人の織りなす京劇の端麗な世界から眺めると、その不道徳ぶりはなにかいかがわしい腐臭すら匂わせるほどだ。

憧憬する可憐な虞美人からかけ離れて、程蝶衣だけでなく京劇もまた、はからずも娼婦の子にふさわしく、みにくい娼婦のような存在へと貶められる。京劇をめぐるこうした二重の頽落が、小豆子=程蝶衣の悲劇を際立たせる。

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小川山 屋根岩4峰 南稜神奈川ルート(4p目まで)、屋根岩3峰 トイストーリー

8月14-16日に小川山へクライミングしに行ってきた。当初は前穂高岳東面の岩場でアルパインクライミングする計画だったが、千葉県内の記録的豪雨により県内すら脱出することができずに上高地へ向かうことはあきらめた。その代わりに小川山へ行くことになったのだが、あいにく天気が非常に悪く、思ったようにクライミングはできなかった。

 

8月14日

砦岩前衛壁で以下のルートを登った。登る埼玉県民 5.12bをぜひともトライしたかったのだが、いつ雨が降り出すかわからないような天気では、クイックドローの回収が危ぶまれるのでやめておいた。午前11時からの大雨により撤収した。

松茸風味 (5.11c)=テンションをかけつつトップアウト。スラブやカンテのパーミングが核心をなしており、かなり難しい。この時期にトライするルートではないと感じる。

しらかば (5.11b)=オンサイト

 

8月15日

屋根岩4峰の南稜神奈川ルートを登る。この日は午前10時から小雨の予報だったため、午前5時過ぎに前衛峰から登攀開始。ところが午前7時過ぎからいきなり本降りの雨となり、4p目終了点で登攀を中止して懸垂下降で取り付きへ戻る。

このあと、同じ山岳会の別パーティの方が登っているというタヌキ岩へ移動し、以下のルートを登った。

とろろ (5.12a)=オンサイト

 

8月16日

屋根岩3峰のマルチピッチルート・トイストーリーを登る。特に問題なく全5ピッチで登攀を終え、懸垂下降で3峰基部に降りる。このあと3峰東面へ移動し、以下のルートを登った。

メルトダウン・ダイレクト (5.11d)=2トライ目でレッドポイント

 

小川山に3日間滞在していたにもかかわらず、登る機会は驚くほど限られていたのだが、大雨の中で5.12aをオンサイトしたのは会心の登りだった。

 

苗場山 釜川ヤド沢と湯桧曽川 白樺沢

当初は8月8-9日に佐梨川大チョーナ沢の沢登りを計画していたのだが、どうにも天気が安定しないので計画を変更して8月8日に日帰りで苗場山 釜川ヤド沢を遡行し、8月10日に湯桧曽川 白樺沢を遡行してきた。どちらの沢も詰めの藪漕ぎがいっさいなく、虫が少なめで快適だった。

ただ、正直言うとこんな簡単な沢をいくら登ってもしようがない。俺にとって沢登りは所詮はフリーやアルパインの代用にすぎない。

 

 

谷川 オジカ沢

8月2日に谷川岳南面に位置するオジカ沢へ沢登りに行ってきた。ナメ滝3段100mでは水流左壁にある草付き混じりの岩を登るセクションがあり、ここはかなりの高度感があるにも関わらずプロテクションがまともに取れないので、かなりのプレッシャーがあった。とはいえ岩はフリクションがよく効くので、クライミングの難度自体はそうでもなかったように感じる。