思ったこと、考えたこと。

日々思ったことや考えたことを日記代わりに綴っていきます。がんばります

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

遭難者に出くわしたら

たとえば、人跡のまれな山中で人事不省の人を見かけ、外部に救助を要請することが困難な場合、かれの体重にもよるが、俺はかれを助けるために可能な限りふもとまで担いでゆこうとするだろう。それは俺が他者を気遣うことができる人間だとか、道徳的であるこ…

日光白根山-皇海山縦走

五色沼避難小屋から皇海山にかけてはバリエーションルートであり、一部ルートファインディングを要する。宿堂坊山手前まではときおりGPSで現在地を参照しつつ歩いたが、1991mピークとネギト沢のコルの中間でスマホを落として紛失してしまったので、それ以降…

やめてくれよ

課長から「お前、なんかタイ人とやらかしてないよな?大丈夫だよな?」と念を押すように聞かれるので、「大丈夫です、なにもやましいことはしてませんよ」と答えていたのだが、あまりにしばしば尋ねられるので、不思議に思っていたところ、課長が俺のことを…

タイ出張Ⅳ ゲート

会社が手配した車で空港まで送迎されたのは、6月11日の夜だった。そのときの孤独と惨めさときたら、わずか一週間前、スワンナプーム空港に降り立ったとき、熱気にあてられた高揚と快い緊張感に包まれていたことが遠い夢のように感じるほどだった。折しもその…

タイ出張Ⅲ 記憶

タイ式カラオケの本来の楽しみ方を知ったのは、帰国前日の6月9日に再度カラオケに連れて行かれたときのことだ。この店のカラオケ嬢はこなれていて、だいぶ盛り上がった。出張者や駐在員の皆と狂ったようにはしゃぎ、女性の肩に腕を回しながら酒を飲みキスを…

タイ出張Ⅱ

宿泊するホテルはマーケットの一角にあり、マンゴスチン、ランブータンなど、見たこともないフルーツを果物屋でいくつか買った。それを職場にもっていって、食べ方を教えてくれと隣の席の女性に頼んだところ、皮をむいて食べやすいように小皿によそってくれ…

タイ出張Ⅰ

社会人2年目、部署に本配属されて1年足らずでの海外出張だった。タイのスワンナプーム空港に到着したのは6月4日の夕方。空港の外に一歩出るとバンコクの熱気がじっとりと感じられる。着替えやタイ人への手土産を詰めこんだ登山用のザックを背負った背が、期…

ドニ・ディドロの「運命論者ジャックとその主人」を携えてタイへ。

6月4日よりタイへ出張する。仕事のことよりもKに再会することで頭がいっぱいだ。Nが空港で俺を迎えてホテルまで案内してくれるという。彼女の優しさは俺が彼女を空港まで見送りに行ったことへの返礼というよりも、なにか追い詰められたような切迫感がわずか…