2020-01-01から1年間の記事一覧
ジャック・ロンドン「どん底の人びと」を読んだ。この告発的なルポルタージュは、作家を志す若きジョージ・オーウェルに影響を与え、本書が1903年に出版されてから30年後に「パリ・ロンドン放浪記」を執筆させることになる。 私はどちらかというと「パリ・ロ…
剱尾根主稜コルCへ向かう途上。その奥に核心部の岩壁"門"がひかえる ベースキャンプ地である熊の岩にて八ツ峰Ⅵ峰を眺める 八ツ峰上半縦走の末にたどり着いた八ツ峰の頭から長次郎谷雪渓を一望する 剱岳周辺をつねに覆っていたガスが消え去った隙間をついて、…
登山、特に不確定要素の大きいアルパインクライミングでは、緊急時用の予備装備としてツェルトは必須のものとされている。しかし、そのとんでもない居住性の悪さや耐風性の低さを考えると、エマージェンシーシートやテントのフライシートで十分に代用可能で…
2週間ぶりにボルダリングジムに行ったらクッソ弱くなってて泣きそうになった。そもそも新しく買ったクライミングシューズでは、まともにトゥフックをかけられない。少し心苦しいが、次からは山仲間の形見でいただいたシューズを使おう・・・
お盆の連休中に山岳会の有志で剱岳へ行って、アルパインクライミングの集中合宿をしてきた。行動内容は以下の通り。剱岳本峰周辺は雲に覆われていることが多く、山行を通して全体的に天候にはあまり恵まれなかったものの、雨がやんだ隙間をついて充実したク…
一ノ倉沢出合からテールリッジに取り付くところで驟雨が降りそそぐ。意気消沈してテールリッジから引き返して出合に戻ったところで晴天になるが、岩は濡れたままでまともに登れなかっただろう。6月の前回に続いて、南稜登攀をまたしても悪天に妨げられた。は…
7月18日と19日に山岳会の有志で八ヶ岳へアルパインクライミングをしてきた。赤岳鉱泉をベースとして、2人ずつのパーティに分かれ、大同心、小同心などのルートを登ってきた。俺は初日は小同心クラックで、2日目は中山尾根に登ってきた。 以下の写真は、大同…
最近の2ヶ月間で、情報機器とクライミング道具を中心にいろんな買い物をした。かなり出費が大きかったので、何を買ったのか整理しておこうと思う。 ■情報機器 HUAWEI(ファーウェイ) P30 lite パールホワイト[6.15インチ / メモリ 4GB / ストレージ 64GB] M…
保有資産がようやくコロナ禍前の1月末の水準まで戻った。含み損は3月末がもっともひどかったが、その時期の3分の1程度まで軽減された。今回の米国株暴落では底値で株を買い増すことができず、機会損失がきわめて大きかったと感じる。俺に過ちがあったとすれ…
ジョージ・フロイドの死とそれに起因するミネアポリス暴動の報道を聞くと、リチャード・ライト「アメリカの息子」や、ラルフ・エリソン「見えない人間」などの以前読んだ黒人文学を思い出す。これらの小説ではいずれも、目に見えない、しかし肌にまとわりつ…
ピーター・ウォイト「ストリング理論は科学か」を読む。俺は学生のときに場の量子論と相対論的量子力学の参考書を少しかじったことがあるので、この書籍に頻出する数学と物理学の専門用語にあまり戸惑うことなく読み進められる。だが、SU(3)やヤン=ミルズ場…
数年前に素粒子理論で博士号を取った後、いまは毎日ずっと物理の小ネタをツイートしたりリツイートし続ける無職の人を見つけてなんとも言えない気持ちになった。 かれは俺が10年前に恐れてあきらめた道だ。俺はあのとき、理学研究科の物性実験を選ぶことで、…
どうやらジムで漫然と登るだけでは、初段を登れる日は未来永劫に来ないように感じるので、メルカリでビーストメーカー2000を買った。上級者向けのトレーニングボードなので、トレーニングメニューをこなせずに飾り物になるおそれもあるが、アプリを駆使して…
これまでずいぶん長いことiPhone 旧SEを使ってきて、Google Mapsを使っているときに感じる画面の小ささにはうんざりしていた。次に購入するなら2020年版の第2世代SEだろうかと漠然と考えていたのだが、画面サイズやスマホのコスパを重視するほど、HUAWEI P30…
トラッドクライミングやアルパインクライミングのリードに挑戦しようとするとき、ナチュラルプロテクションの購入はどうしても避けて通れない。カムデバイスはブラックダイヤモンド社のキャメロットが定番だが、C4, Z4, ULといくつも種類がある上に、C4は201…
この時勢なので県内のほとんどのクライミングジムは営業自粛中なのだが、短縮時間で営業を再開しているクライミングジムもごく一部ある。自宅ではまともにトレーニングできないので最近はここに通っている。今日は1級課題をひとつ完登することができた。この…
政治について語ろうとするとき、自分の理解がぎりぎり及ばぬものを目にすることを恐れるあまり、われわれはいともたやすくパーキンソンの凡俗法則に陥っているように見える。例えるならば、自分が居住する自治体の原子力発電所建設計画に対して、原子物理学…
使い勝手の良さそうな英語のフレーズを見つけたのでメモしておく。ネット上で見つけた用例は以下の通り。 These practices also require a lot of knowledge and usually entail more labour, which again is a problem, especially for subsistence farmers…
社員寮の階段の踊り場には非常用の分厚い金属扉が壁に固定されており、上枠に指をかけて懸垂トレーニングすることができる。昨日は、床に足を着けることなく扉上部から上枠へ壁伝いに移動するというボルダリングチックな課題を作って遊んだ。足を送るタイミ…
緊急事態宣言にともない、ボルダリングジムが軒並み営業休止になってしまった。もはや俺には、近場の道路沿いの石垣でクライミングのトレーニングをする不審者になる手立てしか残されていない。
ボルダリングについて。今週はグレードの辛い例のジムで2級課題を累計5つ完登できた。おいおい、強すぎじゃねーの?
最近はちょっとした暇な時間にスマホアプリでネット対戦の将棋を指すのだが、昔はかたくなな居飛車党だったのに、なんだか三間飛車ばかり指すようになってしまった。四間飛車の場合、居飛車急戦に対してカウンター狙いでけっきょく三間飛車になるので、最初…
土曜日に山岳会の方と二人で丹沢の沢登りに行ってきた。戸沢キャンプ場を出発して水無川本谷を遡行し、途中の分岐で沖ノ源次郎沢を登るルートである。沖ノ源次郎沢は涸れ沢であり、F1とF2はクライミングの要素が強い。ここで2時間ほどマルチピッチの練習をし…
"私達は今や京都においてABCは定理であるが、それ以外のどこでも予想である馬鹿げた状況にある"*1 そのような状況でないことを望む。 *1:http://taro-nishino.blogspot.com/2019/03/blog-post063.html
クライミングが一向に強くならなくて死にたくなる。いったいいつまで3級と2級の狭間でもがき苦しみ続けるのかと、暗澹たる思いにとりつかれる。 思うに、単純にフィジカルが弱い。指懸垂は指4本であれば20回くらいで疲れてしまうし、指2本であれば10回が限界…
日本人のコロナ感染率が他国と比較して圧倒的に低いのは、防疫対策やBCGワクチンなど関係なく、余暇に他人と接触せずに一人で過ごす人が多いからではないだろうか。 今日は社員寮の階段で、マルチピッチでの支点構築とビレイの練習を一人でしていた。ロープ…
3月21日に山岳会のメンバーと新潟の守門岳に登ってきた。計画では大岳から守門岳、藤平山をめぐる周回コースを歩く予定だったが、どうせワカンなど使わんだろうという俺のみくびりが仇をなした。林道歩きで延々とツボ足を強いられ、あまりのきつさにぶっ倒れ…
信じられないほどグレードが辛い例のボルダリングジムに通い詰めて、3級の全29課題のうちようやく16課題を完登できた。一年前は、3級課題というものは運が良ければ登れるものだったが今はちがう。3級とは是が非でも完登すべきグレードであると同時に、自分の…
ちんちんに唐辛子がついたら、辛み成分が粘膜を刺激してちんちん痛い痛いになるというネット記事を見つけた。辛み成分は味覚でしか感じられないはずだから、これは虚偽ではないかと思ったわけだ。そこで試しにちんちんの先っぽにハバネロペッパーをふりかけ…
タイ出張中にブレイディみかこ「労働者階級の反乱 地べたから見た英国EU離脱」を読んだ。ブレイディ氏はたいへん優れたジャーナリストだと思う。プレスリリースや欧米のごく一部の新聞報道を吟味せずに垂れ流すしか能のない日本の報道機関ではなく、彼女のよ…