思ったこと、考えたこと。

日々思ったことや考えたことを日記代わりに綴っていきます。がんばります

バックアップ方式の懸垂下降のメリット・デメリット

5月の連休は涸沢をベースにして前穂高岳北尾根と北穂高岳東稜へ行き、タイ出張の直前に谷川岳一ノ倉沢の変形チムニーと南稜フランケを登る予定。もし山行で大怪我して出張が取りやめになったら、まじで上司から怒られそう・・・

 

懸垂下降のときにバックアップを取るやりかたを試してみた。

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この写真(上記ブログから引用)のように、バックアップ方式の場合、ビレイデバイスをクイックドローまたはスリングを介してセットする。また、ビレイデバイスより下部にフリクションコードでセルフビレイを取ることでバックアップを取っている。バックアップを取らない最も単純なセットの場合、環付きカラビナを使ってビレイデバイスとハーネスのビレイループを直結するので、ビレイデバイスの位置が大きな違いである。

バックアップ方式の欠点はセットに時間がかかることと、ビレイループ周りがごちゃごちゃになるということだろう。これらはミスを誘発する要因となる。また、どちらのシステムにしても、原則的に制動側の手をロープから離してはいけないことがわかっているなら、バックアップを取る意義が薄くなる。

おそらく、バックアップ方式のメリットはバックアップそのものにではなく、ビレイデバイスの位置がビレイループから離れていることにある。ロープを腕に振り分けて、下降時に少しずつ手繰っていくやり方の場合、からまったロープがビレイデバイスに食いこんでどうしようもなくなることがたまにある。ビレイデバイスが手繰っていく手元に近いときにこのトラブルが起きやすいが、バックアップ方式のように、ビレイループから距離をおいてビレイデバイスをセットすることでリスクを低減できる。また、実際に試してみると、バックアップ用のフリクションコードもロープの絡まりを防ぐ役割を果たしていることがわかった。