思ったこと、考えたこと。

日々思ったことや考えたことを日記代わりに綴っていきます。がんばります

「BLAME!」でよくわからないこと

弐瓶勉BLAME!」は何度読み返したか数えきれないほど気に入っている漫画作品の一つだが、いまだに真相がわからないことだらけだ。例えばLOG.2で登場する女性(犬女)と、亡くなった少年から標本として回収された遺伝子の行方がそのひとつ。この少年はネット端末遺伝子を持っていたのだろうか。遺伝子を回収した女性と霧亥の関係は?

そして「セーフガード以前のシステムの密使」とされる霧亥が何者なのかが明確でない。物語の上では、ネット端末遺伝子を追い求めているように見えるが、珪素生物を殲滅することがかれの至上の目的で、ネット端末遺伝子をもつ人間を探し出すことは、かれにとって依頼された任務であるだけのようにも見える。

また、メンサーブから提供されたセウの遺伝子情報が感染以前のものだったのかどうかがはっきりしない。もしネット端末遺伝子をもっていたならば、ダフィネルリンベガが非公式階層から仮接続申請なしでネットスフィアへアクセスできたはずだが、そうなっていないということは、セウの遺伝子が感染済みだったことを示しているのだろうか。

最も核心的な疑問はシボが宿した受容体の由来である。素直に読むと、この胚はシボとサナカンの二人の子であるらしいのだが、シボがセウの遺伝子情報を自分自身に転写していたことを思い起こすと、胚はシボとセウの遺伝子を受け継いでいる可能性もある。つまり、セウとサナカンのどちらかがネット端末遺伝子をもっていたと推定されるのだが、いずれにせよ、受容体がネット端末遺伝子を持っていることの整合性をどのようにつけたらよいのかわからない。

FINAL-LOGに登場する追跡者の存在も謎をはらんでいる。かれのこめかみにはセーフガードのマークが刻まれているが、顔の造形は霧亥と瓜二つだ。かれは単なる上位セーフガードとして受容体を破壊しに来たのか、それとも肉体を損傷した霧亥の後継者として現れたのだろうか。