2019-09-16 ■ 読書 「フランシス・ベイコン・インタヴュー」を読んだ。 クッツェー「夷狄を待ちながら」を読む。かれの小説「鉄の時代」を読んで以来、私はクッツェーの小説を手に取ろうとするたびにひるんで手が震えそうになる。研ぎ澄まされたモラルを前にして、鱗で覆われて鈍くなった自分の感覚がなにも感応しないのではないか、肥厚で覆われた眼球が光を光として感じないまま、暗闇のなかに取り残されて終わるのではないかという恐怖が肌にまとわりつくからだ。