思ったこと、考えたこと。

日々思ったことや考えたことを日記代わりに綴っていきます。がんばります

ボルダリングにおける「足のかきこみ」とは何か

 俺の場合、3級まで足のかきこみを特に意識したことはなかった。それは、3級以下では足の置く位置がシビアなフットホールドがごく少なく、かきこみが正しくできていなくても、保持力の向上とともにどんどん上達していたからだ。だが、足のかきこみができていないとスタートからまともに動けない2級課題にぶち当たり、そこで初めて、かきこみを意識することがいかにボルダリングの上達に欠かせないかを学ぶことができた。

ボルダリング上級者が、上達に欠かせないテクニックとしてしばしば強調する「足のかきこみ」とはなんなのか? 最近それをようやく理解してきたので、備忘録としてここに書き留めておこうと思う。かきこみとは簡単にいうと、ハイステップやヒールフックで体重をかける際の、つま先への意識のことだ。

 

動画の2分04秒~2分09秒あたりで、右足のハイステップによって右のホールドを取りに行っている。ハイステップのときは、つま先の先端、つまり足の親指の腹だけに体重をかけているわけではない。単に指の腹に体重をかけるだけでは、身体を持ち上げるのにすさまじい力がいるし、股関節にむやみに負担がかかる。そうではなく、親指の付け根から先端へじっくりとホールドをねじ込んでいくように体重をのせる。このとき、身体を壁から離しすぎてはいけない。足を上げている側の腰を壁に寄せていくようなイメージで、ハイステップしている足の方へと重心を引き寄せる。また、動画のように、片足をあえてフットホールドから外して後ろに切ることで、両肩の高さに差が生じて、より遠くのホールドへ手が届くようになる。

ヒールフックについては、以下のブログがわかりやすい記事をイラストとともに書いている。

http://iwado.blogspot.com/2018/02/blog-post_16.html

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ヒールフックをかける時に「つま先」に力が入っています。つま先に力が入ると、指がググッと丸まり、それにつられて足の裏が内側に丸まります。

「ヒールフックは引っ掛けるのではなく、掻き込むのです」

かかとに力が入ったヒールフックでは、股関節がそうとう柔軟でない限り、身体を持ち上げるのが難しいことが分かる。ひざを曲げて持ち上げようとすると、かかとがホールドからずり落ちてしまうからだ。つま先に力が入ったヒールフックでは、かかとがホールドの奥側に自然と入りこむので、重心をかかとに近づけていくようなイメージで身体を持ち上げることができる。