思ったこと、考えたこと。

日々思ったことや考えたことを日記代わりに綴っていきます。がんばります

ダンスと「生い出ずる石」

タイ人のパーティに参加してだいぶ酒を飲まされた。始終ディスコで流れるような洋楽を爆音で流しながら食事をしているのでびっくりした。途中から電灯を暗くして、本当にディスコのようにみんなでダンスを始めたので(あまり踊ろうとしないタイ人もいたが)、気恥ずかしく感じる自分を鼓舞してダンスに参加した。

 

俺は自分に鞭打って奮い立たせるように、不器用ながらも、見よう見まねでさぞ楽しんでいるかのようにダンスをするのだが、こんなときに頭に浮かぶのが、カミュの短編小説「生い出ずる石」において描かれるヨーロッパ人の一技師ーー植民地において、原住民の男に代わって石を背に担い、重苦しく頭蓋にのしかかる石を慄える両腕で支えるひとりの男の姿であるとは。俺は他者と交わるときになんという悲痛な孤独を味わい、この大地を孤独に歩むときに、他者との連帯をなんと力強く感じ取ることか。