思ったこと、考えたこと。

日々思ったことや考えたことを日記代わりに綴っていきます。がんばります

トニ・モリスン「ビラヴド」を読んだ。語られなかったものとの和解を乞うべく、語られるべきもののもとにひれ伏すために、記憶と追憶を反復し、密着するとき、そこへ目指すために語ろうとする口、語られることを待ち受ける耳、目指される彼方から差し出されるものを受け取る手と記憶のせまい隙間が醜い火傷のように爛れ始め、腐臭をともなう茸が暴力の胞子をまき散らし、それがますます、身体を永遠に目指されたもののもとに這いつくばらせる。作者は歴史とわれわれの関係を取り巻くこうした状況を、閉鎖空間における母性愛と重ねあわせつつ、その両義性を批判的に示唆しているようである。

 

「ゼーノの苦悶」が収められた文学全集の一巻が1500円で売られていたので、さっそくamazonで注文した。こいつはめでたい。「コレラの時代の愛」を中古で購入しようかとも迷ったが、520ページもある単行本を買ったところで、いつ読むことになるのか知れたものではない。

 

修論を書くために目次の構成を考える。もっと多くの実験と成果を残せたはずだという思いはあるけれども、俺のできる限り努力したことを否定するつもりはない。人生はなんにしろ手持ちの駒で勝負するしかないということだ。