「マクルーハン理論」を読んだ。メディア論としてはボードリヤールほどラディカルではなし、先史時代の芸術論としてはバタイユほどアグレッシブでもない。唯一面白いのは印刷技術が英語に与えた形態論的な変化の記述だけで、なんとも中途半端であった。ただ、ここに書かれてあることが我々をもはや驚かすことなく、むしろ既知の陳腐な事実に感じられるのは、まさにマクルーハンらが技術による人間の認識の変容に関して先駆的研究を始め、我々を取り巻くメディア環境の計り知れない作用を考究する端緒を拓いたことで、それが今や人口に広く膾炙されるようになった結果によるものであるはずである。
とはいえ、俺の興味は現在の電子メディアよりは、口頭文化から文字文化への後戻りできない展開とそれによる人間存在の変遷にあるので、やはり期待外れであったことは否めまい。
「贈与論」を読む。
ポスター発表大丈夫だろうか。イントロの説明が厄介だ。