思ったこと、考えたこと。

日々思ったことや考えたことを日記代わりに綴っていきます。がんばります

シャーウッド・アンダーソン「ワインズバーグ・オハイオ」を読んだ。都市化から取り残された田舎町の土埃立ちこめる通り、失われたものにとり憑かれた田園の人びと、屈折しつつも無垢の美しさを保った心情の戯れと震え、こうしたすべてが、カポーティの「遠い声 遠い部屋」を思い出させる。そこに暮らす少年少女たちは、この世界に潜んでいる見えないものを幻視する感覚によって、風に波うつ畑と田舎のいびつな人びとの奥底に吹きわたる風を眺めわたす。そして、透徹ながらも未熟な視覚によって、待ち受ける未知への畏れと待望をおぼろげに透かし見ようとする。目覚めはじめた新しい感覚がもたらす、不安定な感情の美しい揺らめきはかれらだけのものだ。

 

幼馴染の友人と目黒へ行って、目黒寄生虫館東京都写真美術館を訪れた。写真美術館の展覧会「世界報道写真展2019」は素晴らしかった。写真の解説を読んだり、かなり熱心に見入っていたので、友人を30分間くらい待たせてしまった。すまんこ