思ったこと、考えたこと。

日々思ったことや考えたことを日記代わりに綴っていきます。がんばります

「陽のあたる場所」を観た。

 

ダンス・ウィズ・ウルブズ」を観た。白人の西部開拓に対していくぶん感情的なまでに批判的で、インディアン(スー族)にかなり寄り添った映画である。本作における西部劇的な要素は、壊滅した駐屯用砦に単身で乗りこむ主人公の心意気において、わずかにその残滓が認められる程度に過ぎない。インディアンとの交流が描かれる中盤以降は、その残り香すら消え失せて、フロンティア精神なるものへの嫌悪の視線は次第に高まり、アンチ西部劇的な雰囲気が充満することになる。

この映画が最大級の共感と慎重によって描くことを成し遂げている、インディアンとの交流における繊細さはあまりに稀有である。西部劇の遺産を批判的に受け継いだという意味では、「ノーカントリー」と同じジャンルに分類できるかもしれないが、西部劇の連なりに本作を仲間入りさせることは決してできない。