俺は、たとえ自分が複数の他者から受け入れられているときでさえも、むしろ受け入れられているときにこそ、かれらの優しい視線から背を向けて、一目散に逃げ出したくなるような無限大の悲痛を味わう。
この心理はきわめて謎に満ちており、自分でも驚くほどだ。
だが、俺のあまのじゃくな尊大さが、砂漠のど真ん中に不時着したテグジュペリのように、こう口ずさむのを許してほしい、君らの方から駆けつけてくるな、君らは俺の視界の入らないところでせいぜい好き勝手やっているがいい、君らのもとから離れるのは俺の方からだし、駆けつけてやるのも俺の方からだ。