おれはメーカーの研究職か、研究所の研究員、もしくは宇宙開発関連企業に就職したいと思っていて、後者への興味から先日はIHIの説明会に行ってきたわけであるが、ロケット開発の実態にはいたく失望した。ジェットエンジンの開発に携わる技術者の話から推測する限り、宇宙開発というのは傍目には極めて華々しいものではあるが、規模が巨大である分、一人ひとりの寄与が全体からしたらごく微量である上に、やれることもかなり限られているようである。
ブランド的な価値があり、事情に無知な大衆からもてはやされるものの、業務では要領と手際の良さが求められる程度で、実態は惨めなものという職種は間違いなくあると思うのである。エンジンの開発がこれに当てはまるとは言わないが、世間の一般的なイメージによって不当に価値が釣り上げられた職種というものがある。そのような名誉職は学歴至上主義者なら喜ぶかもしれないが、あいにく俺はそこまで一途になって権威的に振るまおうとは思わない。
ということで、期日が迫っていることもあり、研究職に切り替え、某社の学校推薦の希望を出すことにした。ゴールデンウィーク明けには別の企業の技術面接が控えているのだが、それは本命の練習代わりにさせてもらおうか。
